僕にとって2013年はバンドの解散からはじまりました。とても辛い決断でしたが、同時に自分にとって本当に大切なものが何かということを気付かせてくれた体験でもありました。

ソロアルバムを出そうとようやく思えるようになったとき、表現したかったことはまさにその「誰もが心の奥に持っている、本当に大切なもの」

でもそれを具現化すること、歌という形にすることは本当に大変なことでした。自分が自分に嘘をついているように感じながら、僕は2013年の日々を送っていました。

もう誰にも嘘をつきたくない。自分にも他の人にも。身につけることがあたりまえになってしまった鎧をひとつひとつ脱いで捨てる以外に自分はもう生きる術がない。そう思いながら毎日を静かに暮らしました。答えなど見つかりそうにない毎日を…。

歌詞が書けませんでした。なにを書いても、最初の一行目から嘘をついているような感覚に陥るのです。

当初春にリリース予定だったものが夏になり、秋になり…気付いたら年を越してようやく今、リリース出来ることになりました。

一度洗いざらい自分を洗濯せにゃならなかったのです、僕は。

ただタイトル曲「BACK HOME」の歌詞を書き上げたあとはびっくりするくらい、すべての曲の歌詞がすらすらと降ってきました。それはもうなにかに導かれたように。

僕にとってこの曲を書いたことは大きなターニングポイントなのかもしれません。

iKnowsのメンバー、そしてiKnowsに関わってくれた人にも感謝しかありません。

いま何かと闘い苦しみながら、それでもいまを必死に生きようとしているあなたに聴いて欲しい。

僕自身この「BACK HOME」というアルバムに救われました。

あなたにとっても少しのチカラになれたなら…僕にとってこれ以上のしあわせはありません。

P.S

今回それぞれの曲についてのライナーノーツを書いて、ブックレットにまとめました。

是非合わせて読んで欲しいと思います。

…あとね、いいわけすると曲のジャンルはもう好き勝手にやっとります。やっぱりそれが僕っすね（笑